欧州連合(EU)は「持続可能性」、「コネクティビティ(連結性)」、「インクルージョン(包摂性)」および「安全」を通じて、より良い未来を育むことに努めています。2025年大阪・関西万博のEUパビリオンは「未来を育む」をテーマに、これらのコミットメントをどのように実現するのかを紹介します。
EUと日本は強固なパートナーシップを結び、平和や民主主義および気候変動、デジタル移行そして食料安全保障といった地球規模の課題に関する対策を共に推進しています。EUパビリオンでは、この連携に焦点を当て、EUと日本の間の深い政治的・経済的・文化的結びつきを強調します。
ファサード
EUパビリオンのファサードは、ダイナミックで絶え間なく変化するデザインの中に、「持続可能性」、「美しさ」そして「イノベーション」を組み合わせることで、「新欧州バウハウス」の価値を反映しています。
ファサードは日本の絵馬と折り紙の精密さにインスピレーションを得ており、耐久性、軽量性、環境性能に優れているサステイナブルな竹で作られた、花びらのように回転するモジュールが特徴です。
これらのモジュールは、風になびく桜の花びらの優雅な動きを模して、パビリオンのテーマである「未来を育む」を具現化しています。
このファサードは万博の会期中、色や模様を変化させながらさまざまなイベントやテーマを反映し 、まるで生きているような調整可能な外壁として機能します。日中は軽量な構造が自然の光と影と戯れ、夜間はダイナミックなLED照明がその鮮やかさを引き立てます。
モジュール式で再利用可能な設計は、パビリオンの持続可能性と循環性への取り組みに沿って、環境への負担を最小限に抑えるものとなっています。単なる装飾にとどまらず、来場者はファサードの動きに関与し、2025年大阪・関西万博の根幹を成する共創と創造性の精神を探求することができます。

体験型展示
EUパビリオンは単なる展示ではなく、発見、対話そして交流のための空間です。来場者は以下を体験できます。
- 禅ロボット: 来場者が近づくと、ロボットアームがEUの24公用語のどれかで挨拶します。アームが砂に描く線で作られた禅の庭を眺め、ひとときの安らぎを得ることができます。
- 話す植物: デジタル植物に触れると、そのバーチャル版の植物が成長し、持続可能な農業、食の安全と品質および「グリーンアライアンス」に関するEUの取り組みを紹介します。
- デジタル折り紙: 日本の折り紙文化を取り入れた美しいインスタレーション。来場者は希望や協力を象徴するデジタルのハトを折り、インスタレーションに放ちます。
- 日・EU関係に関するクイズ: 来場者はEUと日本の間の強力な連携に関するクイズに挑戦できます。
- インタラクティブフォトスポット:来場者は EU域内の有名な観光地を背景に、拡張現実(AR)技術を使って写真を撮り、EUへの渡航について学べます。
インスタレーション以外でも、EUパビリオンは政策に関する意見交換、文化対話そして社会の未来のあり方についてハイレベルの議論を交わす、活気ある交流の場としての役割も果たします。

イノベーションと持続可能性
2025年大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」に沿って、EUパビリオンは「新欧州バウハウス」構想から着想を得ています。
- 持続可能性 - 本パビリオンは環境に優しい素材を取り入れ、環境への負担を最小限に抑えるデザインを特徴としています。
- 美しさ - EUと日本の感性からインスピレーションを得たパビリオンは、伝統と革新を融合させ、ユニークな建築体験を創造しました。
- インクルージョン(包摂性) - パビリオン内は全てバリアフリーとなっており、全ての来場者が楽しめるように設計されています。
新欧州バウハウスは、手頃な価格の住宅、バイオ素材、繊維などの分野におけるプロジェクトを通じて、世界各地でイノベーションと創造性の触媒となっています。
2025年大阪・関西万博のEUパビリオンは、没入型の展示、インタラクティブなインスタレーション、そして文化交流を通して、より持続可能で包摂的な未来の共創を世界に呼びかけます。
アイデア、創造性そしてイノベーションが集結した、「未来を育む」EUパビリオンで皆さまをお待ちしています。